中国で武術として発祥した太極拳は現在スポーやリラクゼーション法として知られている。動禅(鎌田,2006)と言われているようにゆったりとした身体の動きと深い呼吸の融合が特徴である。身体的だけでなく精神的効果に関した論文も発表されている(飯田,2013)。しかし太極拳の動作が複雑で、習得するのに時間がかかる(24式簡化太極拳の動きを全部覚えるには少なくとも3か月が必要)ので、ストレスコーピング方法として誰でも簡単に使えるわけではない。筆者は24式簡化太極拳から代表的な8つの動作を抽出し編成された「ミニ太極操」を一回だけの体験でも一時気分や身体感覚にどのような影響があるか、また練習時間の長さによって気分への影響に違いがあるか検証するためにこの研究をデザインした。左の写真は一般市民を対象に2020年夏に実施した研究の参加者募集ポスターです。

2020/8/25~2020/9/4 の簡易太極拳リラックス効果研究の中で、太極拳の体験及び練習は精神的だけでなく、身体的健康も増進てきたという協力者からの声が頂きました。

 

70代男性:年金をもらって十何年経ちますが、心臓が良く止まるんで、三日に一回くらい脈が、ぱっと止まるのよ、太極拳をやると血の流れがゆっくりになったんです。不整脈が亡くなったし、それが亡くなったから、医者に言ったら、続けてください、覚える必要がないと言われた。

70代女性:今朝、胃が重く感じてたのが軽くなり食欲あり、又足の血管が浮き上がってたのが、2回参加して

血流が良くなったのかへこみました。太極拳のお陰かと思います。🙂